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鱧、見かけたら買って食べてみてください

夏の京都の祇園祭、その一週間後の大阪の天神祭には無くてはならない料理として鱧料理があげられます。

鱧は夏の頃には暑気払いと言う意味もあるのでしょうか、
料理やさんや仕出し屋さんで
こんな《鱧の落とし(湯引き)》↓が一番の料理として出されます。
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京都で何故ハモを食べる文化が発達したかについては、
輸送技術が発達していなかった時代でも大阪湾や明石海峡で穫れた鱧を、
生命力が非常に強い鱧ならば夏に内陸の京都まで生きたまま輸送できたからだと言われています。

鱧には長くて硬い小骨が非常に多いので、
食べるには【骨切り】という下処理が必要で
これは腹側から開いた身に、薄皮一枚のところで包丁で細かい切りこみを入れて小骨を切ります。

宮崎では大量に鱧が揚がると
京阪の中央市場にトラックの保冷車で送られると聞いていましたが
今年は良くスーパーの鮮魚コーナーでこの鱧を見かけるようになりました。
先日若い調理人の宮崎の食材を使った料理コンテストでも
鱧が食材として多く使われていて驚きでした。

最初の頃は鱧がそのままの姿で並んでいてどうやって捌くの?骨切りするの?と眺めていましたが
最近骨切りしたものを見かけるようになったので
売り場の職人さんに尋ねると日向の漁港に揚がったものは漁港横の加工場で機械で骨切りをして販売するようになったとのこと。

職人の腕の見せどころと言われる骨切りを機械でするの?と思ってはみたものの
その姿は透き通った身が新鮮ですと訴えていて
試しに購入してみたら
下手な職人さんの骨切りより数段上手く処理されていて小骨が当たらなかったので

関西に住む友人の帰省に合わせたかのように見かけた鱧で棒寿司を作り、
友人宅に届けました。
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宮崎で美味しい鱧が獲れるんだよと教えてあげたかったのです(^_-)-☆

作り方は
広口の浅鍋にさしみ醤油・濃口醤油・日本酒・味醂・砂糖(それぞれの分量はお好みで)を入れ
そこに生の鱧を並べてサッと火が通ったら
一旦バットに取り出して串を刺し(皮が生のままだと固いので竹串は通りません)
それから2時間落し蓋をして弱火で炊いて
最後に山椒の実を加えて火を止めバットに移しラップをして冷蔵庫で一晩寝かせます。

翌日すし飯を用意したら
それを棒状にラップで作りしっかり巻きます。
暫くしたらラップを解き
ラップに串を抜いた鱧を並べそこに固めた寿司をのせて再度ラップでしっかり包み
その上から巻き簀で巻いて両端をゴム又は紐で縛ります。

暫くしたらカットしてください。


夏の食べ物として有名な鱧ですが
京都の錦市場の鱧で有名な魚屋さんの番頭さんが教えてくださいました。
「本来は土瓶蒸しを食べる秋の頃が脂が乗って一番美味しいんやで。
その頃には値段もグンと安くなって美味しいんやから秋こそ食べなはれや~」ってね。

鱧はお寿司にしても湯引きにしても
これからの時期には
土瓶蒸しにしても鱧しゃぶにしても天ぷらやフライにしてもとても美味しいです。

お店で見かけたら(但し骨切りしたもの)騙されたと思って買って上記の料理の何れかでお召し上がりになってみてください。

簡単で美味しいのはフライです。

私は残った鱧の炊いたんを白いご飯に名古屋の櫃まぶしのように合わせて
おにぎりにして食べました。

宮崎の鱧のお値段は京都では考えられない激安価格です。
関西では鰻より高いのですから。
穴子より格段に身が厚くて美味しいです。
関西で鱧寿司を購入すると1本で諭吉様一枚と消費税をお支払いです。

炊くと縮むので30cmの巻き簀の長さで4本の鱧寿司を作ろうと8尾購入したら(ご飯は3・5合です)
魚屋さんがそんなに買って何にするのと聞かれたので棒寿司にすると答えたら
そんな食べ方があるのですか?と驚かれていましたが

美味しおっせ。
是非お食べやす。


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